千葉県から、「夏の便り」が届きました。
ブログを読んで私を応援してくださっている鍼灸マッサージ師の先生からです。
嬉し恥ずかし、うまく言い表す言葉もありませんが、私の経験や言葉が誰かの力になっているならこれ以上嬉しいことはありません。
私たちは、毎日の仕事の中で、他では決して得ることのできない貴重な経験をさせていただいています。
その一番大きなものは、高齢者の豊かな心や生活観や、障害者の深い悲しみ・絶望感に触れることが出来ることです。
介護保険制度が始まってからというもの、個々人の支援者の気持ちとは裏腹にパッケージ化されたサービスの提供に追われてしまう傾向が強くなっているように思います。
不正を防ぐための様々な手続きが煩雑になっていることがそれに拍車をかけているように見えます。
介護保険の充実により、サービスは充実して、一年以上お風呂に入ったこともないなんて人は本当に少なくなりましたが、その陰で心を置き去りにされた高齢者や障害者の気持ちに寄り添うチャンスが少なくなってしまっているように思います。
訪問マッサージは、とにかくその時間マッサージ施術を中心に関わるので、寝物語に聞く話が尽きることはありません。
私一人で独占するのは勿体ない話ばかりです。
この貴重な経験を知ってもらいたくてブログを発信しています。
それから、リハビリテーションや薬ではなく、マッサージ治療だからこそ出来る治療があることを知ってもらいたいと思っています。
先日聞いた話ですが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の最新のリハビリテーションの考え方は、筋疲労を回復させることなのだそうです。
これは、ALSの患者さんに限らず、全ての方に有効なものであり、マッサージ師の専門分野です。
眼には見えない皮膚の下の筋肉を探っていくには、熟練を必要とします。机上の理論だけではわかることのできない深い世界が広がっているのです。この世界に到達するには我慢が必要です。
しかし我慢した先には確かなものがあることをまだ経験の浅いマッサージ師の先生方に知ってもらいたいと思っています。
そして最後に訪問マッサージの臨床の世界が本当は、超高齢社会の医療費の無駄遣いではなくて、安価で安全な方法であると知って欲しいと思っています。
鍼灸マッサージ師の医療保険の適応のために厚生労働省と交渉を続けて下さっている鍼灸マッサージ師の先生がこう仰っています。
「こんないい治療をしているという事実ではなく、政治家先生に動いてもらえる関係性が現実を左右するのが現実です。」
それが現実かもしれませんが、私たちは自分がどのような医療を受けて死んでいきたいのか自分で選べるはずなのです。
薬や医療処置よりも心地よいマッサージを受けながら最期を迎えたいと思っていただけるように、吹けば飛ぶ塵のような力ですが、諦めないで発信し続けたいと思っています。
皆様の「いいね」が何よりの力です。
読んでいただいて心の底から感謝しています。
これからもどうぞよろしくお願い致します。