オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」(2014/11/8)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925
—-ここから上記記事引用———
『「コンピューターの技術革新がすさまじい勢いで進む中で、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボットなどの機械に代わられようとしています。
たとえば、『Google Car』に代表されるような無人で走る自動運転車は、これから世界中に行き渡ります。そうなれば、タクシーやトラックの運転手は仕事を失うのです。
これはほんの一例で、機械によって代わられる人間の仕事は非常に多岐にわたります。私は、米国労働省のデータに基づいて、702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析しました。
その結果、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったのです」
人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる—そんな衝撃的な予測をするのは、英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授である。』
——引用ここまで———
4年前の記事ですが、オックスフォード大学のオズボーン博士の発表は衝撃的なもので、実際にAIによってどんどん仕事がとって代わられてきているのが現状だと思います。
先日、患者さんとこの話をしながら施術していました。
消えない仕事のトップは、
リハビリ師らしいですと私が言うと、
患者さんが、
「そうかな。
一番消えないのはマッサージ師だと思うよ。
人工知能は、そのうち関節の位置も筋力の強さも自動で測ることができるようになるんじゃないかな。でも手の温もりは機械に代えられないと思うよ。マッサージはAIには負けないよ」と言ってくださいました。
なるほどそうかもしれないなぁと思いました。
なぜならリハビリの今の最先端はまさにロボットリハビリだからです。
ロボットリハビリとは関節の動きをロボットがサポートすることで正常な筋肉の動きを作るリハビリで、今はまだ限られた施設でしか受けることの出来ないリハビリですが、安価でリース出来るようになれば在宅リハビリの強い味方になることは間違いないと思います。
人の寂しさは人の温もりを必要とするというのは、なんとなく肌感覚で理解出来るところがあるように思います。
寝たきりで、ほとんど自分では何も出来ない患者さんに、床ずれが出来ないように、あるいは、肺炎になりにくいように、あるいは排便が催すように、血流の改善を図りますが、体力が落ちてきて活気がなくなってしまった時、患者さんが望んでいるのは血流の改善なんてそういう小さなことではない気がするのです。
あまりいい例えではないかもしれませんが、雨の中に捨てられた仔犬みたいに、行くところもなくて、ただただ辛くて不安で心が震えているそんな様な気持ちでいらっしゃるような気がするのです。
そんな時、お部屋に二人きりな時は、こっそり、座位保持をしてもらうのに、私の身体をぴったりと寄せて、一緒に座りながらしばらくハグしていることがあります。
起こせないときは、上から私の耳を患者さんの胸に置いて、心臓と肺の音を聞きながらただただ身体の温もりを伝えることがあります。
すると、患者さんの緊張が解けるのか、動かなかった腸がグルグルと音を立てて動いたり、おしっこがジャーと出たりすることがあるのです。
あまり褒められたやり方ではないかもしれませんが、人には、肌の触れ合う力が一番必要な時があるように思います。それは他の何かに代えることの出来ない心の安らぎなのかなと思います。
AIに負けないように、指先や手のひらから温もりを伝えることの出来るマッサージ師でいられるように、寄り添う気持ちを大切にしていきたいと思います。