8月いっぱいで、うちの若手が退職し、9月からは新しいスタッフが加わって新体制をスタートすることになりました。
新体制が落ち着くまで、様々ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、全力でより良い体制が組めるよう取り組んでまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
プロフェッショナルを目指す限りはどのような仕事であっても、それぞれに深い経験を積むごとに、深い洞察や完璧さのレベルが深まるのは当たり前かもしれませんが、訪問マッサージという仕事の奥の深さもまた、底なし沼のごとくです。
それは時に施術者を苦しめるものであると同時に、この世を生きるヒントの全てを手に入れることのできる最上級の仕事の一つであると思っています。
それは、マッサージ師として、気持ちいいという時間の提供だけでは済まない状況にある方々の暮らしを支える一助となるような技術の習得を前提としていることがあります。
患者さん本人の感覚だけではない、他覚的な効果をつくりあげる過程は、とても大きな経験とそれに伴う自身の仕事への誇りを得ることが出来るからです。
そして、加齢や疾病による障害を持って生きることをサポートするということは、技術の提供以上に大切なものがあるということから目をそらすことはできません。
毎回の施術は心の交流なしには継続が困難で、癒すということの本質に近づかざるを得ないからです。
患者さんのホームに定期的・計画的に訪問するこの仕事は、そこに愛がなければ受け入れていただけずお断りを受けることがよくあります。
一度きりの関わりや、大きな期待をしない、切り取られたようなマッサージや、患者さん自身の治癒力から遠のいていくようなマッサージは、マッサージ治療の本質からどんどん遠ざかっていくように思います。
もちろんどのようなマッサージ施術であろうとその本質にせまることは出来るのですが、訪問マッサージの場合は、その本質から目をそらし続けることが困難で、そらし続けていると様々なしっぺ返しがやってきて現実に気づいていけるような気がしています。
私の訪問マッサージの関わりは、まさに、毎日山あり谷ありでした。
怒られては泣き、断られては憤慨し、医療保険の無駄遣いだと言われた日には、吐きそうになるまでおやつを食べ続けないと訪問に向かえない、そんな時をたくさん過ごしてきました。そのような経験の上に今があります。
今となっては、それら全てが、今の私を作ってくれた愛おしい経験となりました。
今では、患者さんの家が私のホームになってしまったようなところがあり、間違えて「ただいま」といいそうになる時があります。それくらいに訪問治療は、私をも癒してくれてきたのではないかと思っています。そして多分そんな時は、技術を超えた心地よい空間が私と患者さんを包んでいるのだろうと思います。
新しく加わってくれるスタッフにも是非この素晴らしさを伝えられるよう頑張ろうと思っています。
どうぞよろしくお願い致します🤲🤲🥺