厚生労働省は2年前の2016年3月22日に、解熱鎮痛消炎剤の「ロキソプロフェンナトリウム水和物(経口剤)」について、医薬品添付文書の「重大な副作用」の項目に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記するよう指示を出しました。(※1)
このネットニュースがFacebookでシェアされていた記事を読み、わたしも自分でシェアしたところ、思いのほか反応があったので、ブログにまとめることにしました。ネットニュースの見出しは扇動的(※2)であったことも反応を引き出したのかもしれません。
わたしは、日々薬の凄さを実感しながら、仕事をしているので、薬の服用を否定的には考えていません。
痛み止めというのは、老化や障害で心身に不具合が生じた時には大変有効な薬だと思います。
ただ薬の作用・副作用をきちんと理解して服用することが大切だと思います。
ロキソニンはつい数年前までは、もっとも一般的に処方されていた消炎鎮痛剤ではないかと思います。
しかしながら、ロキソニンの副作用が大きく、今では一般的に処方されることは少なくなったように思います。
その副作用の一番は、ロキソニンなしでは我慢出来なくなる依存性が大きい上に、長年にわたる服用で、痛みに対する感受性が高まるという副作用があるそうです。
それでも10年くらい前までは、患者さんの依頼に従って1日3回服用する頻度で普通に処方されていたように思いますが、副作用で大量の吐血で始まる胃潰瘍になる方が続出し、簡単に処方しなくなったのではないかと思います。
その結果、ロキソニンを普通に処方する医師はほぼいなくなり、今は一般的な消炎鎮痛剤としてカロナールという薬が処方されているようです。
しかし、効果がロキソニンより弱いようで、市販のロキソニンを買って飲み足す方がいらっしゃるようです。
また、痛みというのは、痛みが長期間持続すると痛みの回路が出来上がり、原因を取り除いても痛みが持続するそうです。
外傷の場合、早期の痛み止めの使用は大変重要だと考えています。
(頭痛のような内的要因についてはよくわかりませんが)
その上、小さな筋の損傷を放置することで、二次損傷が起こり回復を困難にすると考えていますから、早めのロキソニンテープの使用も大切だと考えています。
このようなわけで、副作用について考えた上で服用することが望ましいと思います。
長期にわたる継続的な服用が問題であり、腎不全や肝不全の方以外は副作用より作用のメリットが大きいと思います。
施術により、痛みを緩和することができれば、消炎鎮痛剤の服用を抑えることに繋がりますから、マッサージ師として、緩和ケアが大変大切なことであるのは言うまでもありません。
(※)1 使用上注意の改訂について 別紙2参照(厚生労働省サイトより)
(※)2 ネットニュース記事の見出しはこういうものでした。
【緊急警告】ロキソニン飲んでる奴ガチで危険です・・・重大すぎる副作用が発覚!!!