理学療法士の先生と一緒に仕事をした日

昨日は、病院を辞め、訪問看護ステーションで訪問リハビリを始められた理学療法士の先生が、多職種見学の一環で、訪問マッサージを見に、私の仕事に一日同行して下さいました。
事業所の所長が私を評価して下さっているので来て下さいましたが、ご本人の希望というわけではありません。

所長のご期待に添えるよう、仕事を見ていただきながら、マッサージ師の置かれている状況や目指すところ、治療ポイントなどを説明させていただきました。

ところが、半日くらい過ぎた頃から、教えることより、教えていただく方が楽しくなり、一日が終わる頃には、私がほぐした身体を、理学療法士の先生が、機能訓練するという、特別豪華な時間の提供の日になってしまいました。

私にとっては、今まで見てきた訪問リハビリの先生とは違うように感じました。先生は、私と同じく、筋肉の状態を指で感じながら状態を観察していらっしゃいました。そして、今の状況について推論され、そこから、考えられる可能性について話して下さいました。また、これから先向かう可能性についても話して下さいました。

理学療法士の先生は基本的に同じなのか尋ねると自分が特別ではないと言われました。出会い方が違うから私の見る目が違うのか、出会う場面が違うからなのかよくわかりませんが、私の中では、とにかく訪問リハビリの先生の評価が大きく変わる出来事となりました。

そんなこんなで、最後の患者様のご家族様は、「ありがとうございます。お金を請求して下さい」と言って下さいました。もちろん、今日は特別なラッキーな日であるとご説明させていただきましたが。

先生の治療を拝見できて、私も大変勉強になりました。
先生は、病院の中で患者様に関わることと、在宅で一対一の関係の中で関わる違いや、全てを一人でしなければならない大変さなどを話して下さいました。
また、病院だと毎日の治療プログラムの取り組みだけれど、訪問リハビリとなると週一回くらいの関わりが多くなるので、自分が来ない時間にトレーニングできることを伝えることがメインになると話されていました。

私も週一回の訪問の仕事も多くあります。私は基本的には、自分のことを老人トレーナーだと思っているので、患者様の身体を整えることで、患者様が最高のパフォーマンスが出来るように考えています。そう考えるようになった一番の理由は、なかなか特別に訓練を続けられる人が多くないこと、またそういう働きかけが私は得意じゃないからです。

理学療法士の先生からは、そうすることで、私が関わり続けないと維持できなくなるので、患者様が自立出来る道を模索することが必要ではないかと指摘いただきました。

リハビリテーションという考え方の中では、計画・ゴール設定が大切だからです。

でも私にとっては、訪問マッサージはリハビリテーションの一つというより、気血の流れを捉えることで、より軽い身体で、生きていくための薬に近い感覚で捉えています。ですから、高齢者や障害者の場合、血圧の薬や便秘薬のように、ゴール設定をする類いのものではなくて良いのではないかと考えていると伝えました。

先生の中では、多分、高くない評価の訪問マッサージとの出会いだったのではないかと思いますが、私がこの日の最後に感じたエキサイティングな感覚を先生もまた感じて下さっていたら嬉しいなと思います。
もしかすると、もっと違う感想を持たれたかもしれませんが、これから先、考え方の違いについて議論を重ねながら、最後に出来たコラボレーションのような仕事が一緒にできたらいいのにと、私にとっては、これからの展開に多いに期待したくなる時間となりました。

訪問看護ステーションの所長様並びに嫌がらずに一日きて下さった理学療法士の先生・それから同行を快く受け入れ下さった患者様に感謝申し上げます。ありがとうございました❣️

晴明神社の魔除け桃。
多くの患者様が、京都は安倍晴明の陰陽師に護られているから天災が来ないと口にされるのを、しばしば耳にします。

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